論戦の前に

 第174回通常国会での予算委員会の論戦が始まった。

  「国民生活を守る為に一日も早い予算の成立を」と主張する与党。対して「信頼回復の為に政治と金の集中審議を」求める野党と、見慣れた光景が広がっている。政権交代により攻守は入れ代わったものの、これまでとほとんど変わらない国会の風景。国民の目にはどの様に映っているのだろうか‥‥。

  「予算の早期成立」に「政治と金の問題」。いずれも重要な課題ではある。しかし、相変わらず野次と罵声が飛び交う国会審議が国民の政治不信を深化させなければ良いのだが、と気にかかる。私はかねてから、国民生活の安定を図る政策論議と政治家の姿勢を質す政治倫理の議論は、切り離して論ずべきものであると考えてきた。政権交代を契機に国会審議のあり方について与野党が十分に話し合い、新しいルールを確立する必要があるのではないだろうか。今、永田町に両者の橋渡しができる人材もいるとは思うので彼等の活躍に期待したい。

  24日(日)には第77回自由民主党大会が開催された。党再生に向けて新綱領や運動方針が発表されたが、メディアからは概して厳しい論調が聞こえてくる。7月の参議院選挙に向け、我らが自由民主党には更なる再生への努力が求められている。皆さんにも、綱領、運動方針に対する叱正をお願いしたい。

本当の国家像を求めて

 2010年の幕開けから2週間が過ぎ、3連休をピークに新年会も一段落しました。

 新年になっても、挨拶で度々耳にする言葉は、昨年の流行語大賞にもなった政権交代の四文字です。しかし、鳩山政権発足から4ヶ月にして、内閣支持率は50%前後と、発足時からは20ポイントも下落。新政権の政策運営が、国民の期待に応えられていない証でしょう。

 それにもかかわらず政党支持率の差は縮まらず、自由民主党の支持には大きな回復が見られません。我が党が政府案に代わる政策の選択肢を提示できていないからではないでしょうか。

 自由民主党は一日も早く、分かりやすい国家像、目指すべきビジョンを国民に示し、国会論戦を通じて政府の政策との優劣を競わなくてはなりません。

 今日から始まった通常国会での同士の活躍に期待しながら、私は日々現場の声に耳を傾け、日本再生のシナリオづくりに役立てていきたいと思います。

あけましておめでとうございます

デフレと円高の厳しい経済状況のなか、新年が幕を開けました。今年こそ不況に打ち勝つ年としなくてはなりません。
 さて、鳩山内閣の発足から3カ月半。ハネムーン期間の経過とともに、支持率も徐々に低下してきたように見受けられます。
 今月後半には、いよいよ補正予算と22年度当初予算を審議する通常国会が始まります。野党自民党にとって国会論戦は存在感を示す絶好の機会。この場に参加できないのは無念ですが、その分も我が党の再起をかけた政権構想の構築に心を砕く所存です。
 総選挙の敗北の反省のうえに、我が党は立党の原点に戻り、自由と民主の下に正しい保守の旗を立て再生に向けスタートを切りました。
 一人の判断より多数の判断を、一時期の熱情より時代を超えて積みあげられてきた良き伝統・規範・秩序を大切にする。それが私たちのめざす保守主義です。時代に適さぬものは改め、秩序の中に進歩を求めていきます。
 一人ひとりの豊かな生活の実現のためには、何よりも国富を拡大する成長戦略が重要です。中央政府の役割は、持続可能な財政規律のもと国民の安全で安心な生活基盤を構築すること、そして、政府の過剰な介入を避け、民間セクターが個性と多様性を発揮できる自由で活力ある社会を構築することでしょう。
 今年は寅年。阪神タイガースの大活躍とともに、再生自民党が政権奪還に向けて大いに咆哮したいと思います。
 今年も変わらぬご指導ご鞭撻をお願いします。