論戦の前に

 第174回通常国会での予算委員会の論戦が始まった。

  「国民生活を守る為に一日も早い予算の成立を」と主張する与党。対して「信頼回復の為に政治と金の集中審議を」求める野党と、見慣れた光景が広がっている。政権交代により攻守は入れ代わったものの、これまでとほとんど変わらない国会の風景。国民の目にはどの様に映っているのだろうか‥‥。

  「予算の早期成立」に「政治と金の問題」。いずれも重要な課題ではある。しかし、相変わらず野次と罵声が飛び交う国会審議が国民の政治不信を深化させなければ良いのだが、と気にかかる。私はかねてから、国民生活の安定を図る政策論議と政治家の姿勢を質す政治倫理の議論は、切り離して論ずべきものであると考えてきた。政権交代を契機に国会審議のあり方について与野党が十分に話し合い、新しいルールを確立する必要があるのではないだろうか。今、永田町に両者の橋渡しができる人材もいるとは思うので彼等の活躍に期待したい。

  24日(日)には第77回自由民主党大会が開催された。党再生に向けて新綱領や運動方針が発表されたが、メディアからは概して厳しい論調が聞こえてくる。7月の参議院選挙に向け、我らが自由民主党には更なる再生への努力が求められている。皆さんにも、綱領、運動方針に対する叱正をお願いしたい。