年頭の挨拶 2015


明けましておめでとうございます。健やかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年末の総選挙によりアベノミクスを掲げる第二次安倍内閣の政策は国民の信任を得ることができました。これまで2年間の取組を礎に日本経済の成長軌道をより確かなものにしていかなければなりません。与党が衆議院で三分の二の議席を占めるという数の力に傲ることなく、野党各党との対話と相互理解を基調に安定した国政運営に努める必要があります。

第一の課題は、地方の力で日本全体の成長を実現する地方創生の推進です。
効率と画一を重視した政策は東京一極集中と地方の疲弊を招きました。日本全国に元気が息吹く時代を創生するため、地域特性を生かせる地方が主役の地方創生を進めます。併せて日本の知力を生かした経済成長を実現するため、京やSACLAなどの先端科学技術基盤の産業活用を促進します。

第二に、日本の考えを世界に発信する積極外交と通商政策を展開します。
21世紀の世界経済を牽引するアジア・太平洋の中核に位置する日本は、知的所有権をはじめ経済連携のルール作りを主導しなくてはなりません。その礎ともなるのが安全保障政策です。日米同盟を基軸とした積極的平和主義外交を展開し、平和で安定した国際社会構築に貢献します。

第三には、安心して暮らせる健康長寿社会の実現です。
社会保障制度改革は緒に就いたばかりです。消費増税は1年半延期しましたが、少子化対策の充実をはじめ、なし得る改革に直ちに着手しなくてはなりません。人口が減少しても持続可能な社会保障制度の実現に向けて、自助と共助の発想を取り入れた公平な受益と負担の関係を築きます。

これらの政策を実行する基盤は、政治への信頼の確立です。「信なくんば立たず」を肝に銘じ、しっかりと国民の皆様に説明し、ご納得いただき、そして責任を持って実行に移します。
今年も格別のご指導とご鞭撻をお願いいたします。

2015年元旦