【号外】代表質問を聞いて

国会では26日から3日間、総理の所信表明に対する代表質問が行われた。

23日の自民党大会で、谷垣総裁から支持率低迷の反省の弁を聞き、今国会での議論に大いに期待していた私だが‥‥、総裁の代表質問にはある種の違和感を覚えた。

野党として政府の姿勢を正すのは当然であるが、いささか「解散」という言葉が強調されすぎている。

論点は正しくても、あれでは政局中心としか聞こえない。

そして、いくら「解散」を繰り返し主張しても、そのカードを切る権利は相手にあるのだ。

「公約の過ちを認め、有権者にお詫びしたうえで、信を問い直すべきだ」との要求も気になる。正論ではあるが、これでは「次の総選挙前には与野党協議には参加しない」と言っているのと同じだ。

私はこのコラムで「与野党協議の前提は、民主党マニフェストの一時凍結」と何度も言及してきた。大連立さえ肯定した。

TPP参画に、消費税率引き上げなど、山積する課題解決のために、我々に与えられた時間は殆どないのだ。

一日も早い協議の場を実現するために、与野党とも知恵を出し合わなければならない。

国債格下げをめぐる総理の失言を追及するよりも(確かに財務大臣経験者の言葉とは思えない失言ではあるが…)、財政再建への具体的な歩みを進めなくてはならない。

総理はダボス会議に出席されるが、会議に集まる世界のリーダーたちに日本の針路をしっかりと示すべきである。

来週からは予算委員会での相方向の議論がスタートする。自民党の皆さんには政局優先と言われないように、我が党の対案を堂々と提示し、政権担当能力のあるのは自民党であると証明して欲しい。財政健全化責任法案の再提案もその第一歩になるだろう。

我が党の主張に国民の支持が寄せられれば、自民党復権への期待も大きくなり、「解散」を求める世論も高まる。

その結果として「政権奪還」への道が開かれると私は思っている。